学校長より
 
 
2019年1月学校だより
「想像力」 
長 田所 泰久  
 


哲学者・内田樹(たつる)氏は、『下流志向』の中で、「労働の本質は雪かきにある」と言っている。どういうことかと言うと、まず雪かきをする人は、雪かきをしているところをたくさんの人から目撃されることはない。人々が仕事に行くときにはもう既に雪かきは終わっている。

そのきれいに雪かきされた道を、みんな当たり前のように歩いて出勤する。中には「俺が起きる前に誰かが雪かきをしてくれたんだ」なんて思いながら職場に急ぐ人もいるかもしれないが、誰がしたのかも分からないので、その感謝の気持ちが言葉になることはない。

しかし、誰かがそれをしなかったら、凍りついた雪に足を滑らせて転んだり、ケガをしたりする。つまり、雪かきとは誰かを喜ばすためにするのではなく、その道を通る人たちがいつものように、普通に歩いて行けるように事前にやっておくのだ。誰も見ていないし、誰からも賞賛されることはない。それでも、その地味な作業を誰かがやらなければならないし、そういうことをする人がいることで、実は社会全体はうまく回っているのだ。(みやざき中央新聞社説より抜粋)

このお話の本質は、「仕事」についてのものです。しかしながら、ここで注目してもらいたい内容は、想像力についてです。
 雪が積もった朝、雪かきがしてある道を歩くとき、どんなことを考えるでしょう。
 「転ばないように、気を付けて歩こう」、「帰りまでにとけているかな」と考えても、「誰が雪かきをしてくれたんだろう」とは、なかなか思わないものです。雪かきに限らず、うまくいかないはずが、思ったよりうまくいったときには、誰かの手助けが入っているかもしれません。そんな想像力がもてる人になりたいですね。

想像力がある人は、他人の気持ちを理解することが得意になります。あわせて共感できる能力が高くなります。すなわち、相手の立場にたって物事を考えることができるわけです。人のつらさや痛みに敏感になったり、嬉しいことを共に喜ぶことができたりするかもしれません。
 想像力がある人は、自分の動作で次に何が起こるか予測することが上手になります。危険を察知したり、あらかじめ解決策を見つけたりすることができるかもしれません。

自分の周囲に、想像力のある人がいると、過ごしやすくなることでしょう。また、自分自身が想像力をもつと、まわりを助けられることが多くなります。いろいろなトラブルを回避するだけでなく、よりよい自分を表現することができると考えます。
 「いじめなどの友人関係のトラブル」、「器物破損などのトラブル」は、学校の中でも起こりがちです。
 「想像力が、もう少しあれば、こんなことは起きないのに…」
 こんな言葉をよく聞きます。

年の初めにあたり、自分も含めて、周りの人達とともに、想像力が豊かになって、よい一年になることを願っています。



・グランドデザイン

・学校教育目標
「温かい学校 感動あふれる学校」

・目指す学校像
○時を守る ○場を清める ○礼を尽くす

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