学校長より
 
 
2019年3月学校だより
「成長」 
長 田所 泰久




 2月上旬、川崎市のある中学校を訪問しました。その学校の校長先生は、10年以上前に、さいたま市の教育行政(理科教育)で、私自身もたいへんお世話になった方でした。当時、いろいろな資料や情報を提供いただくとともに、親身になって相談にのってくださいました。この3月で勇退されるとのことなので、あいさつを兼ねて訪問しました。
 お会いしてみると、学校教育に情熱をもち続け、自分のできることを最後までやり遂げようという強い意志を伺うことができました。ご本人は、「これしかできないから…」と笑っていらっしゃいましたが、おおいに刺激を受けました。自分のポジションで、自分のできることに全力を尽くす姿勢を、あらためて教わったような気がします。

 また、2月中旬に都内のある中学校を視察しました。広い校庭をもち閑静な住宅地の中にある素晴らしい環境の学校です。その日は研究発表会ということで、全国から教員が集まっていました。校長先生のあいさつの後、その学校の担当の先生や生徒たちが、いろいろな教育活動について話をされました。特に印象に残ったのは、しっかりと準備された「生徒発表」でした。
 1年生と2年生の数名ずつが、他校の教職員の前で、パワーポイントを駆使しながらのものでしたが、難しい内容ではなく、自分たちのできる範囲で、足を使い、手をかけた発表でした。よく練りあげられ、客観的な結論を出し、成果と課題を整理した、わかりやすく素晴らしい内容でした。中身は、総合的な学習の時間に近いもので、各自テーマを設け、研究を進めていくのですが、いわゆる9教科の授業と距離を置きながらも、教科で学んだ技法や能力を関連させながら、日常の学校教育が存分に生かそうとしていました。最終的には、各生徒の卒業研究へとつなげていくようです。


 興味深かったのは、卒業研究に向けての取組における教育効果でした。将来の仕事について考えるという点で役立ったか、については、あまり影響がなかったようでしたが、自分の成長に役立ったかということについては、効果があったそうです。印象的な回答がありましたので紹介します。

 ○自分の考えを、自分のことばにして伝えることが少しできるようになった。相手にわかってもらうにはどうすればいいか、どうしたらわかりやすくなるか、客観的に考えるようになった。

 ○未完成の状態を、他人に見せることに抵抗がなくなった気がする。自分は、頭の中ですべて組み立てられてからでないと、人に見られるのが嫌だったが、それでは先に進まないので、先生に相談しているうちに、不完全な状態でも見せることが楽になった。

 これらの回答から、「成長」について考えさせられました。その日の生徒達の様子から、成長とは、人間関係の中で切磋琢磨しながら、自分を高めていくことと教わったような気がしました。人と人とが、真剣に向き合うことの大切さと、そこから何かが生まれる素晴らしさを感じ取ることができました。人が全力で何かを創り上げようともがくときにこそ、成長があると確信しました。

 本校卒業生のみなさん。真剣に何かに取り組む自分を創造(想像ではなく)してください。そして、自分が誰かと向き合い切磋琢磨し高めていく中での成長する喜びを、ぜひ感じてほしいと願っています。
 あわせて、中学校3年間の軌跡に誇りをもってください。いま、スタート地点に立った皆さんにエールを贈ります。未来を切り拓くのは、間違いなく自分自身です。







・グランドデザイン

・学校教育目標
「温かい学校 感動あふれる学校」

・目指す学校像
○時を守る ○場を清める ○礼を尽くす

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