学校長より
 
 
2017年6月学校だより
 
長 田所 泰久  
 

「リスペクト」

 まもなく始まる学校総合体育大会の開会式で、中学校長として、あいさつを任されることがあります。競技によっては、自分が関わったことがなく、何らかの情報を得るようにしています。サッカーの開会式を前に、日本サッカー協会が進める「リスペクト・プロジェクト」を知りました。

 

リスペクト・プロジェクトは、大好きなサッカーに大切なものがあることを教えるとともに、サッカーに関わる人々には、それぞれ役割があり、その責任をしっかりと担うことを求めています。

リスペクトの証として、試合のはじめに、相手の目を見てしっかりと握手することや、サッカーには敵はいないことなどを教えています。対戦相手は敵ではなく、自分たちの力を試し、サッカーを楽しむための大切な仲間として見ます。これもリスペクトの一つです。

 

 高校野球の観戦が好きで、昨年もよく観ました。県営大宮球場、所沢航空公園球場などで、天候に左右されながらも、球児達は元気よくグラウンドを走り回っていました。目が離せないような、きわどいプレーが多く試合も接戦ばかりでした。

 高校野球には、エールの交換というものがあります。自分のひいきするチームを応援することは当たり前ですが、試合途中、あるいは終了直後に、スポーツマンシップにより自チーム及びその選手と同じだけの健闘を、相手チームに祈るとともに、称えるために応援団により行われるものです。相手のエールに対して、正対し、答礼をする応援団の姿にも心を打たれます。

 

 あわせて、リスペクトできるのは、いわゆるレギュラーでない生徒達の動きです。ノックの補助やボール出しの生徒、スタンドに座って応援を必死に行う生徒、中には駐車場の入口で観客を誘導する生徒もいれば、チケット販売をする生徒もいます。たった1試合のために、どれほど多くの生徒がかかわり、支えているかということに気が付きます。試合を支えている彼らが、自分の役割を真面目にこなしている姿に、心が動きます。グラウンドに立ちたい気持ちがあるだろうに、と。そういった生徒達を尊敬します。

 先日、駒場競技場で行われたさいたま市の通信陸上競技大会でも、悪天の中、出発、決勝はもちろん、監察、電気計時、記録、救護、用器具、駐輪場、風速担当、放送、整備など、大人に混じって生徒達も、しっかりと役割を担っている姿を見つけることができました。

 

 自分達の日常生活も、それが当たり前のことではなく、誰かのおかげで快適に暮らすことができたり、知らないうちに助けてもらったりすることがあります。役割だから、と単純に流すのではなく、誰かの行為に気付き、そのことに感謝の気持ちをもちたいと思います。「ありがとうございました」、「お世話になりました」、こんな言葉が大切です。

 あいさつ(挨拶)の大切さは、繰り返し言われているところです。あいさつは、人と人とがお互いに心を通わせ合うためにするものです。何気ない「おはようございます」という言葉であっても、「きょうもあなたに会えましたね」というメッセージを伝え合うことができます。相手を大切に思う気持ち、これがあいさつの原理だと考えます。その中には、相手へのリスペクトが含まれています。相手を、敬愛する一人の人間として見ること、これがあいさつの根幹かもしれません。

 

 6月から7月にかけて、お互いをリスペクトする多くの機会があります。行事もあり、役割も分担します。まずは、当たり前のことが当たり前ではなく、とてもありがたいことだという意識をもつことを、中学生であるみなさんに期待します。


・グランドデザイン

・学校教育目標
「温かい学校 感動あふれる学校」

・目指す学校像
○時を守る ○場を清める ○礼を尽くす

学校だより 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 最終号


         
「子どもの無限の可能性を求め、実践する学校」を目指して
共に高め合おう 創ろう感動体験 〜花と緑 潤いのある学校〜